エセ書道家について

書道には剣道や柔道のようにルールがある。ルールを破ることは即ちその「道」に反するものである。

ルールに則さない字はただの字であって書道とは言えないのだ。


書道の本質は競技性にある。つまりこの字のハネが甘いとかはらいがどうとかそういった決まりごとの世界なのである。


エセ書道家はだいたいこの辺りの解釈を間違えている。つまり、書道を自己表現か何かだと勘違いしているのだ。書道はむしろ自己表現とは対極の職人技の世界であるにもかかわらず、自分のオリジナリティーを表現することに終始している書道家もどきが多すぎるのだ。そういう輩を私はエセ書道家と呼んでいる。

そういう奴らはだいたいテレビで顔を売り、個展を開き、作品を売ったり題字を書いたりして生活している。

私は本来書道とすら呼べない代物を高い額で売り飛ばす行為はもはや詐欺と言えるレベルなのではないかと思う。書道家を名乗る以上、書道と呼べる作品を売るのが本来の形だろう。英語と漢字を合体させた字や、「独創的」と呼ばれる単にでたらめな字のどこが書道なのだろうか。

浅はかな自己表現で書道の名を汚さぬよう直ちに「書道家」を名乗るのをやめてアーティストとかパフォーマーとかその辺のくだらない肩書きを名乗ってください。おままごとはその辺にしときなさい。


龍馬のことば

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